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ゲームレビュー : ハーレム天国だと思ったらヤンデレ地獄だった

○ハーレム天国だと思ったらヤンデレ地獄だった○

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・機種  :PS3
・ジャンル:恋愛アドベンチャー(読み物ゲーム)
・メーカー:日本一ソフトウェア
・発売日 :2014/4/24
・備考:オフライン専用
○オススメ度:★★☆☆☆
○難易度  :★☆☆☆☆

最近、ツンデレというキーワードは割と一般的に聞くようになりましたが、
似たようなワードに「ヤンデレ」というものがあるのをご存じでしょうか?
今回は、そのヤンデレにフィーチャーした読み物ゲームをご紹介。
可愛らしい絵柄とは裏腹の、愛と絆と憎悪のサイコサスペンス、です。
しかしながら、その実態は、ヤンデレ好きな人がプレイしたならば、
そもそも本作自体が憎悪の対象になりかねない、という、衝撃の一品。


○ヤンデレ
ヤンデレの定義というのが、明確なものがあるのかどうかはよくわからないのですが、
一応自分の中では、
「一見普通に見える人物が、何かの拍子にスイッチが入り、病的(病んでる)レベルの愛情をぶつけてくること」
という感じで認識しています。

○概要
極めてオーソドックスな読み物ゲームです。
文章を読み進めながら、時々現れる選択肢で物語が分岐する、というお馴染みのシステム。
ヒロインは3人で、前半は共通のお話、後半はそれぞれの個別ルートで構成されています。
残念ながら、その他のサブキャラクターのお話はありません。
クリア後にはBGM視聴、CG(イベント一枚絵)観賞が解放されます。
シナリオは一応ヤンデレをメインにフィーチャーしていますが、
どちらかというとサスペンスやオカルトのお話です。

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○シナリオ
主人公は高校生、可愛い女の子の幼馴染に囲まれて楽しい学園生活を……というよくあるスタート。
しかし後半に入ると、怒涛のカオスな展開に変貌していきます。あぁ、恐ろしい。

・ストーリー
ストーリーは、ろくに活動していなかった主人公達の同好会「郷土歴史研究会」が、
生徒会から「実績をあげなければとりつぶし」という宣告をされ、
ゆるきゃらを使って学際で実績をあげようと奮闘することから始まります。
前半はほのぼのした学園ストーリーですが、後半は……、
もはや恋愛ものではなく、サスペンスものと化していきます。
ただ、この部分の出来がちょっとイマイチなのが、大いに問題アリ。
ちょっとネタバレになりますが、後半への転換の大事件として「殺人」が起きます。
後半は、この殺人事件を巡るサスペンスと推理(の真似ごと)がメインになってしまい、
結果として、肝心のヤンデレ成分が薄っぺらくなってしまっています。
不安になった主人公のうだうだした独白を延々と読む時間が長く、辛い。
「ひぐらしのなく頃に」のような展開にしようとして、結果なりそこねた、という感じです。
プレイヤーは、別にサスペンスが見たいわけじゃなくて、ヤンデレが見たいのですが……。
製作者さんは、何も思わなかったのかな……。

・選択肢と分岐
前半の選択肢は、どれを選べばどのヒロインの話に分岐するか、が非常に分かりやすくなっています。
が、そもそもヒロインのシナリオは選べる順番が決まっている、という驚愕のシステム。おいおい。
後半の選択肢は、基本的に二者択一で、間違えた方を選ぶとバッドエンド直行です。
ゲーム性もへったくれもないシンプル構成は、さすがに善し悪しある感じですが、
どちらにしても、選択肢間違えただけでやたら刺されたり殴られたりするのは、あんまりです。
とりあえず困ったら主人公を刺しときゃヤンデレになる、とでもいいたげな姿勢は、どうなのか。
製作者さんは、何も思わなかったのかな……。

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○キャラクター
登場人物の概要と、ヒロインについてはストーリーの概要をご紹介。

・主人公(如月優也))
 本作の主人公。優しい少年ですが、同時に優柔不断というありがちな主人公。
 ヒロイン達が大事件を起こし始めても「彼女達がそんなことをするはずがない」
 などと現実逃避で優柔不断な考えをし、問題を悪化させていくという、
 実にどうしようもない人物。好きになれないタイプの主人公、その典型です。
 プレイヤーが接する時間の一番長い登場人物は、ほかでもないこの主人公なわけで、
 それゆえに、そんなんのでいいのか?しゃきっとしろよ主人公、と思うのですが……。
 製作者さんは、何も思わなかったのかな……。

・有末陽佳(ありすえはるか)
 ロリ、巨乳、ボクっ娘、と色んな属性を持った幼馴染。明るいいい子。
 運動能力に長け、しょっちゅう金属バットを振り回しています。
 この陽佳さんのシナリオ、実は、最初は選択することができません。
 いくら陽佳さん優先の選択肢を選んでも、他の二人をクリアしていない場合、
 必ずバッドエンドになります。何の説明もないので、最初はバグかと思いますが、仕様です。
 ……さすがにこれは悪質だろ、と思うのですが……。
 製作者さん何も思わなかったのかな……。

・尊海神無(とうとうみかんな)
 クール、天才、という属性を持った幼馴染。根暗で陰湿な一面も備えています。
 基本的にやる気がないけれど、やる時はやる、頼りになる(?)人。
 彼女のストーリーは、なんとヒロインがシナリオ内でほんのちょこっとしか登場しない、
 という斬新な展開です。いくらなんでもこれはひどかろう、と思うのですが……。
 製作者さんは何も思わなかったのかなぁ……。

・宮主佐優理(みやすさゆり)
 優しいお姉さん、お金持ちのお嬢様、という属性を持った幼馴染。
 基本ベース優しく、ある程度良識があるため幼馴染三人衆の中では一番マトモ。
 ……のはずが、後半は何をトチ狂ったのか、電波を受信しまくり、挙句主人公を放置。
 ヤンデレってのはね「主人公への愛」が最優先じゃなきゃダメだと思うんですよ。
 妄想電波の勇者様への愛が優先で主人公を刺傷させるって、どうなのよ、と思いますが……、
 製作者さんは何も思わなかったのかな……。
 
・いざえもん
 主人公御一行が作ったゆるきゃら。
 金属バットでジャグリング、という危険な芸当が得意。
 シナリオの後半では血まみれでやたら機敏に追いかけてくる為、怖い。

・九条静香(くじょうしずか)
 生徒会長。しっかりもの。ヒロインではないため、個別シナリオはありません。
 本作中最もマトモな人物にもかかわらず、最も報われない不幸な人。
 気の毒すぎる役回りが多いです。

・刑事
 後半から登場する刑事さん。ヒロインそれぞれの各ルートによって、
 微妙に設定というか、性格が安定しない人。常識があるようで無い人。
 頼りになるようでならない。そもそもこの人のせいで話がややこしくなるという……。

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○グラフィック
キャラクターは可愛らしい感じの絵です。ほのぼのした感じ。
色の塗りは繊細な感じで、個人的には結構好きな方。
イベント一枚絵はそこそこの数があります。
やたらと出血沙汰が多く、ヒロインさん達が血まみれの絵が多いのですが、
表現自体は控えめで、グロい感じはありません。
いっそ、もっと過激にやっちゃってもよかったんでないか?とは思うものの、
家庭用ゲーム機ではこれくらいが妥当、とも感じます。CEROもD指定ですしね。
これがZ指定だったらもっとエグかったのかも……。

○サウンド
フルボイス仕様、サブキャラも全員フルボイスです。
ヒロインのお三方はキャラクター絵のイメージ通り、という感じで、素敵。
一転、病んだ時の声色はなかなかの怖さで、いいぞもっとやれ~、と言いたくなりました。
惜しいのは、ボイスにあわせて立ち絵の口パクくらいは欲しかったなぁ、というところ。
BGMは、あまり耳に残った曲は無いのですが、主張しすぎず程良い良曲揃いです。

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○その他
まず、本作をプレイしようと思う人は、少なからずヤンデレに興味がある人だと思います。
しかしながら、本作に登場するヒロイン達は……正直、ヤンデレとは微妙に違う……のではないか?
と、どうしても、そんな気がしてなりません。
ヤンデレに興味がある人なら、余計に、そう感じると思います。

ややネタバレになりますが、本作のヒロイン達がヤンデレなのは、
本人達の資質によるものではありません。もっと外因的な理由です。
その理由が判明した時、どっと疲労感というか、虚脱感が押し寄せてきました。
それって、ヤンデレじゃないやん、ただの呪いやん、と。

そして、彼女達はやたらと凶器で流血沙汰を起こします。
そもそもですね、殺人事件や、障害事件を起こすということは、社会的に許されない行為であり、
それはもはや、ヤンデレだのなんだの以前の問題です。
そうした事件が起きた時点で、本作はヤンデレの物語ではなくなってしまうわけで。
では、サスペンスや推理物として面白いかというと、これまた微妙。
主人公は、幼馴染が犯人だとわかりきっている状況でも「彼女がそんなことをするはずがない」
とバカな事を考えて何も手を打たず、挙句話をややこしくなっていくという体たらく。
思わず、お前はアホかー!と脳内でツッコミを入れながらプレイしてしまいました笑。

そして、最終シナリオで全ての謎が明かされる……のですが、これもまた大いに問題ありで、
そもそも細かい部分で話の整合性がとれていない上に、非常に消化不良な終わり方。
……思わず、どうしてこうなった、と言いたくなります。

なんかこう、ヤンデレって、そうじゃないと思うのですよ。
もっとこう、なんていうのかな、違う、なんか違うんです。
生徒会長さんがヒロイン達にやたらと傷つけられるのは、違う。
主人公がやたらと刺されてバッドエンドになるのも、違う。
そもそも、殺人や傷害をさせればヤンデレになると思っているなら、
それは違う、と私は思ってしまいました。
ヤンデレのヒロインには、もっとゾクっとする怖さや、愛情に溢れた心の闇や、
同時に、それらをうまく扱えない人間的な不器用さとか、そういう物が必要だと思うんです。
本作のヒロインは、ヤンデレではなくどちらかというと、
猟奇的犯罪者、という感じで、好きになれません。
猟奇的なシーンはあっていいと思うのですが、それはあくまでここぞ!という場面でのみ使うべきで、
本作のように、選択肢を間違えたらすぐ刺されたり殴られたりして死ぬ、というのは違うと思うんですよね……。

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○目安評価
 □オススメ度:★★☆☆☆
  ヤンデレ地獄かと思ったらオカルト天国だった。残念。
  ただ、一応、他のゲームに比べれば十分に病んだ内容なので、
  その点ではプレイする価値はアリ、です。

 □難易度  :★☆☆☆☆
  前半の分岐は非常に分かりやすく、
  後半も二者択一で間違えるとバッドエンド直行の為、
  選択肢の度にセーブしておけばらくらく。
  個人的には、このぐらいの単純明快さはアリだと思います。

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